スタイリスト
今野 麻衣子
maiko konno
SILVAには15年近くお勤めとのことですが、今野さんにとって最初のお店なんですか?
いえ、2店舗目ですね。
一番最初の就職活動は、どのような基準で職場選びをされましたか?
「とりあえず楽しそうで、休みもちゃんとあるところ」という感じだったかな。そんなに「ここに入りたい!」という感じはなかったような気がします。最初は街の中のサロンがいいかな、と思ったんだけど、そこに入れなかったので、先生に紹介してもらって「ここ、いいんじゃない?」と言われたところに、1店舗目は行った感じでしたね。
20代の頃は、やっぱり街中のサロンに憧れがあったんですかね。
ありましたね。当時はカリスマ美容師全盛期で「かっこいい!」って思ってこの業界にしたところはありました。その当時は否定していましたけど、絶対にそうです。(笑)
若い頃はそういうのに憧れて美容業界に入って、職場も街の中って思ったけど、競争も激しく、その頃は狭き門だったんでしょうかね?
たぶんそうですね。今だったらもう少し上手くできたのになと思いますけど…。
なるほど。憧れて入った美容業界、実際に働いてみていかがでしたか?
人と接するのが好きだったので、楽しかったですね。
最初に入ったそのサロンはどんな感じだったんですか?
パークタウンの寺岡にある、当時、東京から戻ってきたオーナーがやっていた店です。オープンした時はオシャレなお店で内装もすごくいい感じだったんですけどね…。だんだん色々ネガティブな部分が見えてきてしまって…。あんまり練習を見てもらえなかったので、それで「ほかに行こうかな」って思い始めたんです…。
今野さんって、すごく真面目で努力家なんですね。モチベーションが高くてやる気満々だったのに、それに応えられる環境ではなかったわけですね。先輩方はどうでしたか?
1年しか違わないから、「抜いてやろう」という気はどこかでありました。まだ美容業界にいた先輩は何かと手伝ってくれたので…。着付けも当時はあまりできなかったけど、着付けの相談が入ったので「やってやる」と思って、予約を取ってから先輩に教えてもらって、練習してやり切りましたよ(笑)
それでその最初のサロンは辞めて、次の就職活動はどのようにしましたか?
美容業界にするか迷ったんですよね。最初は派遣会社にとりあえず登録しておいて、ゆっくり探そうと思っていたんです。それが当時付き合いのあった業者さんで、よくしてくれた人がいて…。その人に「辞めるんだ」って話したら、「次は決まったの?」って聞かれて、ゆっくり探すつもりでいたんですが、当時SILVAが人を募集していて。紹介してもらって「行ってみるわ」ってなって今に至ります。ご縁ですね。
ちなみに最初の店を辞める時に、なんで美容業界じゃなく、別のことをやろうと思ったんですか?
まだカットもそんなには入れないし…。自信とモチベーションを喪失していたんです。
でも潜在的にはやりたかったんでしょうね。そしてご縁があってSILVAに入っていかがでしたか?
SILVAに入った時は、一人だけ相性が合わないスタッフがいましたが、その人はやめてしまったので、伸び伸びとさせて頂いています(笑)。私はモチベーションが低くてネガティブ発想の人は苦手なんです。やっぱり真面目で頑張る人は好きですね。
山崎さんは技術に関してどうですか?教えてくれたりとかは?
教えてくれたりもあったけど、「自分で考えなさい」的なことが多い気がします。
当初はコンテストとかも出ていましたね?
出ていました。「そういうのに出た方がいいよ」って言われて。受動的ではありましたが、連続で2年ぐらい出場しましたね。
前のサロンと比べて、SILVAの環境というのはいかがですか?
良かったと思います。お客さんにもすぐ入れてくれるし。やりながら山崎さんから見て「ちょっとやべぇぞ」って思った時には「ちょっとこっち来て」と言われ、「もう少し、こうした方がいい」とか、そういう感じで…。
まずはやらせてみて違うと思ったら、「こうした方がいい」みたいに教えてくれるんですね。サロンによっては、「確認お願いします」って言って、最後にオーナーが入って、ちゃちゃちゃっと仕上げるみたいなパターンもありますけど、山崎オーナーは最後までやらせてくれる。
ですね。最後までやらせてくれます。それが嫌だと思う人と、いいと思う人といろいろでしょうけどね。私はそれで良かったような気がします。今となったらそう思えます。
それに、いきなり根本的に直されちゃったら、やる気が萎えるんじゃないですか?
ですよね。そういうのは無かった。まぁ、後から「こうだったぞ。ああだったぞ。」って言われて「もっと早く言って欲しかったかも。」って思う時もありましたけどね(笑)。
(笑)想像ですけど、女性に注意するのって気を使うんじゃないですかね。山崎さん。
なんでしょうね。今だったらお互いにそこまで遠慮はないですが。
つまりSILVAはわりとすぐにお客さんに入れてもらえて、入りながら同時進行で教えてくれる、そう言うやり方なんですね。
はい。だからこそ自分が早くスキルアップしないといけない。山崎さんからも「いろんな講習に行った方がいいぞ」と言われたので、結構行きました。技術が足りない部分を自分で習得するために「研修に行かなきゃ」と思って。
今、約15年続けて、たくさんお客さんがいらっしゃると思いますが、そんな今野さんでも「難しいな」と、仕事の難しさを感じる場面とか「辛い」と思うことはありますか?
納得して帰ってもらっていないのを感じた時とかですね。「あっ、ダメだったんじゃないかな」と思う時。売り上げが上げられないという辛さもありました。それこそ技術力に直結して、向上したいけど、その時って自身が無さすぎて自分から「こうした方がいいんですかね?」とも聞けないし。自分の知識がこれで合っているのかどうかも分からなくて、とにかく自信が無くて辛かったですね。それを払拭するために、研修とかに一生懸命行ったりすることで、自分を上げていった…。
なるほど、その他にはありますか?
辛いのは子供を迎えに行かなきゃいけないのに、この時間に予約が入っちゃった、という時です。「やばい。行かないと」という辛さ。
お子さんは生まれたばっかりですか?
下の子はそうですね。うちは3人いるんですよ。
じゃあ一人目生まれたの時も仕事を辞めずにずっと続けているわけですよね。職場として子供がいても働きやすい環境なんですね。
私より山崎さんの方が融通をきかせてくれて…。自分はどちらかと言うと子供よりも仕事を優先に考えていたので。「予約入っているのに、熱を出しちゃったよ。どうしよう!」とか。そういう発想でしかなくて。振り返ると上の子がちょっとかわいそうでしたね。
仕事優先の発言ですね。
そうそう。上と真ん中の子の時はそういう感じでした。3番目になって、やっとゆとりが持てた感じです。今は日曜も休ませてもらっていて、日、月と私だけ週休二日な感じで。
いい職場ですね。子供がいても働きやすい感じになっているんですね。今の仕事のやりがいっていうか、楽しさは何ですか?
やっぱりいい感じに出来たという、お客さんと喜びを共有できた、そんな感じが多いと思います。一番最後に「超いいじゃん!」って言いながら帰す時ですかね。
この職場に入ってよかった瞬間はありますか?
とにかくうちのお店はお客さんがいいなと思います。落ち着いた感じで、年齢層も幅広くて、肩肘張らなくて…。雰囲気がとてもいいですね。
今野さんのなりたい自分、理想の姿は?
なりたい自分は、かっこいい女性になりたいですね。
もうなっていますよ。
夏木マリみたいに生きたいです。
夏木マリ、確かにかっこいいですね。今野さんだってはたから見て、こんなにバリバリ働いているのに、育ち盛りの子供が3人もいて、しかも一番下は生まれたばかりで、「普通に仕事を続けます」というスタイルというか、毅然としたその姿勢、とても素敵です。
今日はインタビューをご協力ありがとうございました。
いえいえ。こちらこそ楽しいお時間をありがとうございました。